【銘柄分析】アマゾン(AMZN)

アマゾンの2024年年次報告までの情報を基にした銘柄分析です。

バフェットの銘柄選択術を参考にした株価予測も記載しています。

数値は基本的にForm 10-Kを参照しています。

本記事は個人の見解に基づくものであり、利益を保証するものでも投資を推奨するものでもありません

目次

基本情報

企業名Amazon.com, Inc.
ティッカーAMZN
市場NASDAQ
セクター一般消費財
決算期12月
指数Dow 30⚪︎
S&P 500⚪︎
Nasdaq 100⚪︎

企業概要

アマゾンは、Eコマース、クラウドコンピューティング、デジタルコンテンツ等、多角的な事業を展開するグローバルテクノロジー企業です。

事業の中核は、広範な品揃えと利便性の高いオンラインストアです。加えて、高収益を誇るAWS(Amazon Web Services)は、世界中の企業にクラウドインフラを提供し、収益を牽引しています。また、Amazon Primeといったサブスクリプションサービスは、迅速な配送や多様なデジタルコンテンツを提供し、顧客ロイヤルティを強力に高めています。

チャート

ファンダメンタル

売上高

2021年までは20%超の高成長。2022年からは10%前後の成長に留まっている。

セグメント別売上高

ECやサブスク等の北米で60%超、その他世界が20%超、クラウドサービスのAWSが20%弱となっている。北米や世界の成長も十分なものだが、AWSはこの10年で20倍、CAGR(年平均成長率)で37%近くの成長を見せている。

営業利益率

2024年を除き1桁台で推移。ECの売上比率が高く、全体の営業利益率は低め。

セグメント別営業利益

売上比率は20%弱のAWSが利益では60%弱を占める。2016年以降はAWSの利益が一番高く、年々大きく成長している。北米及び世界は赤字になる年がある等あまり安定していない。

純利益(EPS)

2015年以降、黒字が安定し急速にEPSが成長。2022年は、EVメーカーのリヴィアンの評価損を計上した影響が大きくマイナスに。

ROE

波はあるが、近年は2022年を除くと20%前後と高めで推移。

株主還元

配当(DPS)

無配当。

自社株買い

株式分割をした2022年に自社株買いを実施。自社株買いは積極的ではない。

発行済株式数

自社株買いを実施した2022年を除き、緩やかに増加傾向。

株価予測

以下の数値を用いて5年後の株価と期待収益率を求めます。

EPS5年成長率36.9%
10年成長率
ROE5年平均19.2%
10年平均17.9%
PERレンジ30~50
5年平均47.2

▫️EPS成長率ベース
2014年はEPSがマイナスだったため、10年平均は算出不可。ここでは5年成長率を採用し、5年後のEPSと株価を求めます。PERは5年平均を採用します。

5.53 *(1 + 0.369)^ 5 = 26.58
26.58 * 47.2 = 1254.6

5年後の株価は$1,254.6となりました。

▫️ROEと内部留保ベース
ROEも5年平均を採用し、5年後のEPSと株価を求めます。無配当のため配当性向は0%とします。PERはEPS成長率ベースと同様に5年平均を採用します。

5.53 *(1 +(0.192 *(1 – 0.000)))^ 5 = 13.32
13.32 * 47.2 = 628.7

5年後の株価は$628.7となりました。

▫️予想配当
現状無配当のため、0とします。

▫️期待収益率
予想株価から期待収益率を求めます。予想株価は上記で求めた2つの手法の間を取り、取得価格は2024年12月末の株価219.39とします。

(1254.6 + 628.7)/ 2 = 941.7
(941.7 / 219.39)^(1 / 5)- 1 = 0.338

期待収益率は33.8%となりました。

アマゾンに関しては、超大企業ではあるのもののここ10年で見ると黒字化したばかりであったり、単純に上記の式に当て嵌めづらいところがあります。PERも他社と同様5年平均を使っていますが、ここ数年は成長も落ち着きおそらく今後はもう少し低く推移すると考えられます。

この計算方法は、直近の10年とその後が似たような成長を辿る前提のものなので、アマゾンに当て嵌めるのは現在から10年くらい経ってからの方が良さそうです。計算上、非常に高い期待収益率になっていますが、再現性を考えると当てにはできません。

※上記試算はバフェットの銘柄選択術を参考に独自のやり方を加えた方法を取っています。どの数値を採用するか、PERをどうするかで結果は大きく変わってきますので、一つの分析手法としてちょっとした参考程度に見て頂ければと思います

所感

アマゾンは2019年から保有していましたが、2022年に全て売却済みです。クラウドはしばらく安泰だろうと思い、AWSに惹かれて購入しましたが、リヴィアンで多額の評価損を計上したりとEPSが読みづらくなり、当時は銘柄数も絞り込みたかったのもあり、売却しました。売却資金は現在も保有している他の米国株の買い増しに使っています。

自社株買いもほとんどなく配当もなし、稼いだお金は成長のための事業投資に使うという強気の姿勢で、超大企業となった今でも攻めの経営が続いています。GAFAメンバーのアップル<AAPL>は、純利益のほとんどを多額の自社株買いと配当に当てて株主還元を強めています。アルファベット<GOOGL>とメタ<META>も積極的に自社株買いを行っていて、最近配当も出し始めました。アマゾンは他の3社とは違い、当面配当を出すこともなく、事業投資で会社の価値を高めていくのだろうと思います。

魅力的な会社ではありますが、個人的には個別株ではなく、ナスダック100ETF<QQQ>等のETFでの間接的な投資で満足するようにしています。エヌビディアやテスラもそうですね。大型テック企業に対する取り逃がした感をマイルドにしてくれるQQQはありがたい存在です。

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