【銘柄分析】マイクロソフト(MSFT)

マイクロソフトの2024年年次報告までの情報を基にした銘柄分析です。

バフェットの銘柄選択術を参考にした株価予測も記載しています。

数値は基本的にForm 10-Kを参照しています。

基本情報

企業名Microsoft Corp.
ティッカーMSFT
市場NASDAQ
セクター情報技術
決算期6月
指数Dow 30⚪︎
S&P 500⚪︎
Nasdaq 100⚪︎

売上高

2018年以降安定した成長。

セグメント別売上高

2016年から以下の3つの事業セグメント構成となったため2016年以降で確認。

  • Productivity and Business Processes
     - Office製品、Skype、LinkedIn他
  • Intelligent Cloud
     - Azure、GitHub、Nuance他
  • More Personal Computing
     - Windows OS、Surface、Xbox他

2018年以降の成長は主にクラウド部門が牽引。

営業利益率

クラウド部門の成長と共に営業利益率も上昇。

海外売上高比率

50%前後で大きな変化なし。

EPS

※一時的な要因を除くためGAAPのEPSではなくNon -GAAPの調整後EPSを採用

安定した右肩上がりを継続。2021年はパンデミックによるデジタル化加速で急伸。2023年は大幅な利上げによる影響等で成長鈍化。

ROE

2019年以降は安定して高水準。

DPS

10%前後の増配を継続。

配当性向

※調整後EPSを使用して計算

EPS成長に対し増配が控えめだったため配当性向は減少傾向。

自社株買い

継続的に実施しているが時価総額に対しての割合は減少傾向。2024年9月に新たな600億ドルの自社株買いプログラムを承認。

発行株式数

近年の発行株式数は横ばい。

主な買収

Skype2011$8.5B
Nokia(mobile)2013$7.2B
Mojang2014$2.5B
LinkedIn2016$26.2B
GitHub2018$7.5B
ZeniMax Media2021$8.1B
Nuance Communications2022$19.7B
Activision Blizzard2023$68.7B

株価予測

以下の数値を用いて5年後の株価と期待収益率を求めます。

EPS5年成長率20.0%
10年成長率16.2%
DPS5年成長率10.3%
10年成長率10.4%
ROE5年平均38.4%
10年平均31.8%
配当性向5年平均28.7%
10年平均37.1%
PERレンジ25~40
5年平均33.2

▫️EPS成長率ベース
クラウド事業の成長を取り入れた5年成長率を採用し、5年後のEPSと株価を求めます。PERは5年平均を採用します。

11.8 *(1 + 0.20)^ 5 = 29.3
29.3 * 33.2 = 973.2

5年後の株価は$973.2となりました。

▫️ROEと内部留保ベース
ROEと配当性向は直近5年の方が今の状態に近いと考えて5年平均を採用し、5年後のEPSと株価を求めます。PERはEPS成長率ベースと同様に5年平均を採用します。

11.8 *(1 +(0.384 *(1 – 0.287)))^ 5 = 32.8
32.8 * 33.2 = 1088.4

5年後の株価は$1088.4となりました。

▫️予想配当
配当の成長率をもとに5年間で得られる配当を求めます。配当成長率は5年の方を採用します。

3.00 *(1 + 0.103)+ … + 3.00 *(1 + 0.103)^ 5 = 20.3

5年間で1株当たり$20.3の配当を得られる計算となりました。

▫️期待収益率
予想株価と配当から期待収益率を求めます。取得価格は2024年6月末の株価446.95とします。

(973.2 + 1088.4)/ 2 = 1030.8
1030.8 + 20.3 = 1051.1
(1051.1 / 446.95)^(1 / 5)- 1 = 0.187

期待収益率は18.7%となりました。

個人的には10%を超えていれば投資対象としてありだと考えています。

※上記試算はバフェットの銘柄選択術を参考に独自のやり方を加えた方法を取っています。どの数値を採用するか、PERをどうするかで結果は大きく変わってきますので、一つの分析手法としてちょっとした参考程度に見て頂ければと思います

所感

2018年以降、売上高、EPS、DPSを安定して伸ばしています。サティア・ナデラCEO以降のクラウド事業の成長、ソフトウェア製品のサブスク化等が奏功した結果、利益率も向上し現在の盤石の財務基盤を手にしたように思えます。

WindowsやOfficeのような独占的、寡占的なソフトウェア事業、成長分野であるクラウド事業、ハードウェアやゲームといったコンシューマ向け事業と多様な事業ポートフォリオを有しているのも魅力で、適宜買収等も行いながらそれぞれの事業が拡大しています。

今後はAI分野への積極的な投資による更なる発展に期待したいところです。

管理人は本銘柄を2019年より保有しています。

以下、TradingViewのリアルタイムチャートとファンダメンタル情報を参考までに。

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